普通社員の作戦

戦史や仕事術を仕事にいかせるか

電撃戦

電撃戦とはどういうものか。

要するに速い速度で相手の奥深くまでつきすすむことですが

これだけでは、ちょっと説明ができません。

戦線包囲の説明が必要です。

 

まず戦線

電撃戦は第2次世界大戦の作戦といってもいいと思います。

その前の第1次世界大戦は戦線の戦いでした。

ドイツとフランスの国境に端から端まで、ずらーっと両軍の兵士が相対する状況。

しかも塹壕もあり守備万端。

 

それ以前の戦いというものは

主力と主力が戦場に会して戦うものが多かったと思います。

 

作戦で効果的なものの一つに包囲があります。

  • 包囲されることで不利になることとして
  • 逃げられない
  • 補給物資が届かない

太古の戦いから

包囲され大軍が小軍に殲滅された話もあります。

 

主力と主力がぶつかりあう時代の戦闘は

戦線があまり必要ではありませんでした。

軍の動きは遅く

敵軍の動きの情報を得てから対処しても大体間に合うものでした。

ただ秀吉の大返しなどは

行軍のスピードが速かったために対処しきれなかったのかもしれません。

 

主力と主力がぶつかりあう戦場では

騎兵などが包囲しようとする場面もあります。

 

だから第一次世界大戦でも

基本、包囲しようとしてたのです。

逆に包囲されることから逃れるには

包囲されないために

国境線の端から端まで兵士を並べて戦線を作ったのです。

第一次世界大戦は総力戦でしたので

徴兵制度によって多くの兵士を集められたということもあります。

 

第一次世界大戦で当初ドイツ軍はフランス軍を大きく包囲しようと

ある程度のところまでたどりつけたのですが

とまってしまいました。

それ以来戦線は動きませんでした。

映画でも「西部戦線異状なし」というのがありますが

この映画の舞台がここです。

無謀な突撃や新兵器で膠着した戦線を打開しようとするのですが

結局はほとんど動きませんでした。

 

この動かない戦線を打開し短期間で勝負をつけるために考えられたのが電撃戦です。

行軍のスピードを高めるために戦車が必要不可欠。

敵の強いところへの攻撃を主攻撃とみせかけつつ

敵の弱いところへ自軍の主力を集中させます。

圧倒的兵力で突破します。

突破した後は速いスピードで

大きく包囲へ向かったり

敵の首都や重要拠点をめざす。

戦線は崩れます。味方も敵も。

突破した部隊が通り過ぎた後、再び敵がやってくることもあります。

 

膠着しそうな戦線を打開する作戦が電撃戦ということです。